その一言を聞きたくて
あの光に包まれる前に1つだけ言いたいことがあった。
友樹は口を開く。

あのさ!まだ先の話なんだけどさ!
10年後も一緒にいよう!

その言葉に少し驚いた様子を見せた大輔だったが、片手でピースサインを作り

当たり前じゃん!

と、大きな声で誓った。


付き合いたての自分たちにとっては根拠のない言葉だったが、友樹にとっては幸せすぎる言葉だった。


そして、時間は訪れた。

光は瞬く間に友樹を飲み込んだ。
最後に、届くか分からなかったが大声で叫んだ。

ありがとう!!!

と。
< 75 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop