ただし××な意味で【完】




「……すみれのこと、女としか見れないから」


「……へ?」


「それなのに何も知らないで簡単に家来やがって。……これ以上無防備にソファで寝られて我慢できる自信なかったんだよ」


「……我慢? って、えっ……?」


「年の差あるし、からかわれてるだけだろってずっと思ってたけど」


「な、私はずっと本気で内原さんのこと……っ、」


「俺も」




耳元に唇を寄せられ、内原さんの低い声に頭がのぼせていく。




「俺も本気で好きだったよ」




大好きな内原さん。


私今なら、死んでもいいです。




「……内原さん、私と付き合ってくれますか?」


「……こんなオジサンでよければ。……っていうかほんっとにいいのか? 11個差だぞ?」


「しつこいです、関係ないったらないです……!」




照れたように咳払いした内原さんに、心臓の奥がキュンと鳴る。


くすぐったい沈黙の中二人で見つめあって、お互い同時に目をそらした。



顔が熱い。




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