心空
「爽ってヤツじゃないんだったら、たしかめにいこ?きっと大丈夫だから。ここをおいて、どこにもいくわけねぇだろ?……な?」
ここのあたまをポンポンとなでて、身長の低いここの視線にあわせるように俺がかがんでそう言うと、ここはうなずいた。
「よし、いこう」
ここがおちついたのを確認して、いっしょに家をでた。
……いくらなんでも、爽ってヤツがこんなうそをつくわけがない。
しかも、母親からだろ?
俺はとなりをあるくここをみながら、にぎっている手に力をこめた。