さくらの檻の中で。(仮)


「…何してんの?」



手があたしの身体に触れそうになった時。

聞き覚えのある声がした。



「なんだ、テメェ」


「テメェ?心外だな。
お前年下だろーが。

何してんだって聞いてんだけど?

まさか、こんなとこで
如何わしいことする気?」



「…あ………き……」


「これ着とけ。」って着ていたブレザーを
あたしにくれる。



…なんで、いるの……



明希……っ!


「…ちっ
んだよ、お前、浮気してたのかよ。
あー、そういうことかよ。
ますます最低だな。人間として。」


「…っ」



「お前、ウザイ」


そう吐き捨てて
悠真は公園を出ていった。




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