さくらの檻の中で。(仮)
*君の愛は本物であってほしい。
転校生
まだまだ日差しの暑い中、
夏休みが明けて
今日から新学期突入です。
「…にしても、暑い……」
「暑いね〜!」
悠真と別れたことを
知っている彩音は何も言わずに
一緒に登校してくれる。
「な、なぎ……」
「ん?」
「…なんか、変な人いない…?」
彩音の指差す先、
職員玄関の前で
ウロウロしてる男子学生がひとり。
なぜ…職員玄関?
雀が一匹、男子学生の背中に
ぶつかって地面に落ちた。
その雀を拾って
ぺこぺこ頭を下げている。
「…謝ってる……?」
「…謝ってるね」
…なんか、
面白い人だな……