さくらの檻の中で。(仮)


「……じゃん?」

「あははっ」



「ほ、ほら
人が来ーーーーー…!!」


さすがに人の声に反応して
密着は逃れたけど
手はがっつり掴まれたまま。



…………嘘でしょ……。


…なんなのかな、今日。


厄日?


「…なに、してんの?」


冷たい視線が
あたしに向いている。


「な、なにって買い出しだよ!」


「…ふーん?…そうは見えないけどな。」


「…っ」


「また男たぶらかしてんの?」


「そんなことしてない!!」


「はっ!どーだか。
サイテーなお前なら
やりかねないだろ」



なんなの

なんなの

なんなの

もう嫌。
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