さくらの檻の中で。(仮)
ちらっとりっちゃん先生を
見上げると、
「うん、櫻井さん完璧!
みんなに向けて読んでもらっていいかな?」
なーんて言うから
「I wander that……」
流暢に読んでみた。
「うん、素晴らしい!」
だから、りっちゃん先生は好き。
ぽかん…と口を開ける生徒を
見渡しながらにこりと黒く笑う。
「発音も完璧ね!
さー、みんなも頑張ってね?」
みんなが
あたしのスラスラな英語で
しかもこんな内容だってことを
理解できないってわかってて
りっちゃん先生はやらせるんだ。
あたしの大好きな先生。