さくらの檻の中で。(仮)
「俺も、お前になら
素でいれる。」
…そう、だったのか。
それは初耳。
「でも、お前と付き合うって
なんか違うかんじ。」
…なんだ、
あたしだけじゃなかったんだ。
心の奥底で好きな明希。
でもこの距離感がちょうど良くて
心地よくて。
近づきすぎたら壊れてしまう。
そんな感じ。
「俺、あと半年で
卒業なんだわ。」
「うん。」
「会えなく、なる。」
「うん。」
「けど、帰省したら会おう。」
「…え?」
「まだそう思えたら、さ。」