さくらの檻の中で。(仮)

眩しすぎて、眩んでしまう。


「あ、滉じゃん!」


廊下で壁にもたれて
からあげを食べていた時
イケイケな女の子3人に話しかけられた。


…あたしとは真逆のタイプ。

一瞬で苦手判定してしまった…


「それなに食べてるの〜?」

「ん?からあげ。」

「からあげ?あっ、さっき見た〜〜」


確か、陸上部の人たち。
部活一緒なんだな、きっと。

こんなイケメンで人懐っこければ
そりゃすぐ馴染むよね…

「ねぇ滉〜隣の子、誰〜?」


げっ

いいじゃん、あたしなんて。

女の子たちの視線が怖くて
顔があげられない……

「もしかして、彼女??」

いやいやいやいや
そんなわけ、ないでしょ。


平凡地味ガールなあたしと
陽の当たる滉なんかが
釣り合うはずがない。

「うん、カノジョ。」


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