さくらの檻の中で。(仮)
さあや、って……
「あれ。さあやだ」
うん、明希の彼女さんでした。
「いいの?」
「さーいいんじゃね?
あいつ、あーいうの好きだし」
「…へー。」
おとなしそうなのに。
「…俺が彼女のこと
よく知ってるからって妬かないで。」
「んなっ??!妬いてない !!!」
ふふんって笑うように
上からあたしを見るのが
昔からムカつくんだよなぁ……
背高いから見下ろされるし。
てか、
手は離したものの
あたしと一緒にいるとこ見られても
平気なんだろうか……
『さぁーー、次はプリンス候補を
呼び出しちゃいまーーーす!!!』
嫌な予感……っていうか、
きっとそうなんだろうとは
思ってたけど
『陸上部の〜五十嵐滉くん!!!』
…………ですよねー。
「明希、他のとこ行かない?」
「行かない。」
「他にも面白いとこあるんだけどー」
「お前がココに連れてきたんだろ」
……そうでした。
あくまでも明希のほう先輩だったり
性格はっきりしてたり
あたしがはっきりしてなかったりで
明希にはなかなか敵わない。