さくらの檻の中で。(仮)




『五十嵐滉くんでーーーーすっ!!』




クールな感じがウケたらしいけど
普段クールなんかじゃないからね。

小鳥に謝っちゃうような
そんな人だからね。


『さてさて
おふたりには特別な♡イベント発生です!』

「特別なイベント?」

「そういえばさっき
そんなこと言ってたかも。」



それは
とんでもないものだった。


『イケメンと美少女!
こんな2人にキス………は無理でも
ハグしてもらって
素敵な絵をつくっていただきまーーーすっっ』


「「は?」」


当の本人も
あたしと明希も
一瞬気持ちが揃ったかも……笑


「凪沙、行くぞ。」

「えっ?!」




あたしは明希に引きずられ、

「さあや、逃げるぞ」

まさかのステージ上へ!!!!??


明希はさあやさんの手をガッチリホールド。

雰囲気イケメンだから
ちょっと歓声が湧いてたりして。笑


「な、凪沙?」

「あ、えっと…」


あ、あたしも連れ去ればいいの??!

「凪沙、頑張れ。」

最後に頭をぽんっとして
明希がステージ上から飛び降りる。

もーーーーしらないっ!!

「滉!行くよ!!」

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