さくらの檻の中で。(仮)
「俺のほうこそごめん。
凪沙があそこまで人の目に敏感だと
思わなかった。
本性真っ黒みたいだし」
「……ひとこと余計なんですけど」
「これからもよろしくね、凪沙」
この鈍感なイケメンに
散々振り回される未来は見えてるけど
それもちょっと面白そうだなって
滉となら思えるかもしれない。
ステージに乗り込むなんて
無茶苦茶だけど、
明希、ありがとう…。
「さて、凪沙。
なんでまたあの人といたの?」
「え?あの人…?」
にっこり笑ってるけど
滉が黒い…………
「一緒にステージ上がってきた人。」
「え。…出会ったから?」
「凪沙、ほんとは男好きなの?」
「えっ!?違う!!!!」
「あの人のこと好きなの?」
ちょっと前までは
そう思い込んでたけど
「それも違う!」
今は滉に惹かれつつあったりする。