さくらの檻の中で。(仮)


「…暑い……」


パタパタと仰いでも仰いでも、
とにかく……暑い!



友だちと写メを撮り合う元気も
競技を応援する気も
サラサラない。



はやく終わればいいのに……


ってのが
平凡女、櫻井凪沙の心中。



「彩音ももうやだー
日焼け止め、塗っても塗っても
汗で落ちちゃうし……」


唯一の救いは
ずっと隣に彩音がいてくれること、かな。

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