さくらの檻の中で。(仮)
体育祭の次の日から
部活もテスト休みにはいって
体育祭なんて忘れなさいと
言わんばかりの空気だ。
「さ、櫻井さん!」
お昼休み、
突然話しかけてきたのは
隣の席の佐藤くん。
「さっきの授業のこれ…
わかんなくて、
よければ教えて欲しいんだけど…」
とほほ、と困り顔の佐藤くんは
勉強が得意なイメージはない。
ちなみに佐藤くんの友達も。
「テスト出るって言ってたもんね」
「そうなんだよ〜
俺の周りも馬鹿ばっかでさ、」
だから
隣の席を利用してあたし、ね。
ま、
「いいよ〜
さっきのって、モル濃度のとこ?」