さくらの檻の中で。(仮)
外にある部室に向かう間に
彩音は爆弾を投下した。
「悠真がね、」
「うん?」
「今日、帰り道なぎを貸して欲しいって!」
「貸すって…
あたしモノじゃないんだけど」
いつもは彩音と帰っていたから
借りるっていうのは
正しいのかもしれないけど。
「……なんでかな?」
率直な疑問。
あたしは別に勘が鈍いわけじゃない
「告白?されちゃう?」
なんてワクワクしながら話す彩音と
同じことは考えていた。
…まさか、ね。