ウサギとカメの物語 2


梅田さんはきっと真面目で真っ直ぐな性格なんだろう。
非常に真剣な表情でコクンと自信満々にうなずいた。、


「もちろん大丈夫です!ドレス用の特殊な下着があるんですが、それを着ると胸元もだいぶ盛ることが出来ますから。貧乳でも問題ありません。心配な時はパットを重ねてもOKですし、ドレスの形にも様々なものがありますので一緒に選んでいきましょう!」

「あー良かった!楽しみ~!とりあえず盛ってもいいようなやつにしよ~!」


両手を上げて喜んでいたら、梅田さんはとても楽しそうに笑ってカメ男に声をかけていた。


「面白い奥様で毎日楽しいですね!」


どうせ「いや、別に」とか「うるさいだけです」とか。
そんな冷た~い言葉を言うんだろうなって思っていたら。
その予想は外れた。


「飽きないです」


と、それだけ答えたのだ。


なんていうか「飽きない」って言葉って、なかなかいいなぁ~なんて思ってしまった。
一緒にいて飽きないってことは、私といる時はきっと楽しいんだよね。


「いいですね~、私も早く王子様見つけなきゃ!」


梅田さんがつぶやいた「王子様」とかいうのにツッコミを入れようか迷ったけど、そこはあえてスルーしておいた。


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