[ぎじプリ] 課長の瞳で凍死します
 腰から落ちて、強打する。

「いたたたた……」

「なにやってんだ、莫迦か」

 痛みに目がチカチカしながら見上げると、課長が立っていた。

「み、見てたんなら、助けてください」

「いきなりあんな落ち方すると思わないだろうが」

 戸口に居た彼はやってきて、腰を押さえている私を見ていたが、
「仕方ないな」
と溜息をつく。

 私の身体の下に手を入れ、ひょいと抱き上げた。

「監査役のコピーは清水がシステム課のコピー機でやってるから」

「そ、そうですか。
 すみません……」
と言ったつもりだったが、痛みで声が少し途切れ途切れになる。

「病院行くか?」

「そこまででは……」

 そう言うと、課長は一階の健康管理室に連れていってくれた。

 ちょうど誰も居らず、
「少し寝とけ」
と言い、ベッドに下ろしてくれる。

「安田さんに行っておいてやるから」

 安田さんは、元看護師さんで、人事で健康管理を受け持っている。
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