[ぎじプリ] 課長の瞳で凍死します



 目を覚ますと、何故か課長が居た。

 側に立ち、見下ろしている。

「起きたのか」
と言う。

「あ、はい。
 すみません。

 寝ちゃってました」

 課長はそこで呆れたように溜息をつき、
「安田さんが来てくれたみたいなんだが、お前が爆睡してたから、もう痛くないんだろうと思って、声はかけなかったと言ってたぞ」
と言う。

「す、すみません。
 よろしくお伝えください。

 じゃ、なくて、よろしく言っておきます」
と言うと、うん、と頷く。

 ところで、この人、なんで、此処に居るんだ、と思っていたが、何故か帰らない。

「課長。
 どうしたんですか。

 まさか、自分が言いつけたせいで、私が怪我をしたので、責任感じてるとか?」
と言うと、

「莫迦か。
 脚立から落ちたのは、お前の責任だ」
と言われる。

 うう。
 そうですよね。

 相変わらず、バッサリ袈裟懸けに切るような口調だ。
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