【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
「わかった。協力してあげる」
心優しい私はそれ以外の選択肢なんて選べるはずないっ!!
それに、華桜には私だってしあわせになってもらいたいからね。
「本当!?」
ガバッと顔をあげて無邪気な笑顔を向ける丘本。
その瞬間、不覚にもドキっとした。
こんなかっこよければ仕方ない、うん。
でもそんな気持ちも一瞬で消して私はこう言った。
「その代わり、条件があるの。」
私がそう言うとさっきまでの笑顔が嘘だったかのように丘本の表情が曇る。
「何…?」
「華桜のこと…」
「ん?」
「華桜のこと絶対幸せにしてよね!」
そう言うと丘本はなおも真剣な顔で
「約束する。」
と言った。
この時の私はまだ知らなかった。
この選択が自分を苦しめる事になるなんて…。