【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
ハル。
それは普通は言われて嬉しい言葉だよね?
でも、今の私には凶器だよ…。
「バカハル‼︎」
私はその場に教科書を投げ捨てて走った。
ありがとうなんて言えなかった。
いや、言いたくなかった。
だって、あの言い方だと、華桜と仲取り持ってくれるから私に会って良かったみたい。
まあ、ハルにとったらそうだったのかもしれないよ。
でも、私にとったら幸せな時間だった。
生まれて初めて見た色のある世界だった。
でも、あれはウソだったの?
見せてくれた顔も、かけてくれた言葉も全部…。
私の恋したハルは…ウソのハルだったの?