【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
「三月ちゃんがあいつの事好きだっていうのは知ってる。」
じゃあなんで…??
「でも、それでも消せなかった。三月ちゃんが好きだよ。いくらあいつを好きでもいい。ただ、そばにいられれば。付き合わなくったっていいよ。
俺の気持ちさえ知ってくれれば」
そう言って相津くんは悲しい顔をする。
相津くん私と一緒だ。
好きな人がいる人を好きになった。
私はハルが華桜の事好きだって知ってて好き。
相津くんは私がハルの事好きだって知ってて好き。
相津くんも私と同じ思いなんだね。
でも、それでも応援したい。
その人が大切だから…。
「…相津くん。辛い思いさせちゃってゴメンね。
本当は私も相津くんと付き合いたい。」
「え!?」
相津くんが驚いた声をあげる。
「でも、ここからひどい事言うかもしれないけど。だって、そっちの方が私が傷つかないでしょ?
…でもね、きっと終わりが来ると思うんだ。
そしたら、その時は…相津くんがすごい辛いと思う。」
そう、一回仲良くなってから離れるのはすごくすごく辛いこと。
それを知ってる私が私を今まで支えてくれた相津くんに同じことをさせるわけにいかない。
「私、相津くんを傷つけたくない。だって、私と一緒だから。
もう、手遅れかも知んないよ!もういっぱい傷ついてるかも知れない。」
今まで傷つけてごめんね。
そして、支えてくれてありがとう。
「でもね、私は決めたの。
好きな人と付き合うって。
もちろん、それはハルじゃない。分かってる。
だけどね、もう一回会えると思う。ハルじゃない、運命の人に…。」
会えるかどうか保証はないけど、会えると信じよう。
だって、そうしないと辛いし。
相津くんも辛くなっちゃう。
「だから私、ハルと華桜の事応援する。
だって2人が大切だから…。」
私は二人にどんなことされたって嫌いになれない。
だって、ハルと華桜が大好きだから。