【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
「あのさ…ミツ…。」
そう言って切り出しづらそうに言うハル。
なにを言いたいのか分かった。
聞きたくなかったけど、聞かなきゃいけないと思った。
「場所。変えない?」
するとハルは私が気づいてる事に気づいたのか苦笑いして
「そうだな。」
と言った。
私は相津くんに
「相津くん!また今度!」
と普段通りに挨拶をした。
すると相津くんは
「うん。泣きたくなったらまたおいで〜」
と言ってくれた。
相津くんはこんな時まで優しい。
普通に話せるようになるといいな。
でも私はもう相津くんには頼らないと思う。
もう強くなれる気がした。
いや、ならなきゃいけないんだ。
今まで、相津くんは私の心の重りを取ってくれた。
その分私は楽になれた。
でも、その分相津くんは辛かったと思う。
私の重りがそのまま相津くんに乗っかってたんだね。
好きな人に好きな人の話されるのが辛い事私が一番知ってるもん。
相津くん、いい人に出会えるといいなぁ。
なんて、私が言う事じゃないけれど
「行こう!ハル。」
私とハルは歩き出した。