【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
でも私はハルに頼みごとがある。
このままハルが先にあの言葉を言ったら叶わない。
私は破りたくない沈黙を破った。
「ハル?覚えてる?ここで私ウソ告されたんだよ!
今になっては笑い話だよね…。あの時はハルの事好きになるなんて思ってなかったなぁ。
だって最初から分かってたもんね。ハルは華桜が好きだって。」
「そう思うとほんっとにミツはバカだよな。」
「私それ何回ハルに言われたんだろっ…。もう!」
「ははっ!悪かったって…。」
こうやってハルと笑ってられるのは最後。
これからはきっと、ハルの事は華桜を通して知る事になるだろう。
私が、ハルと時間置きたいって言ったんだしね…。
でも実際そうじゃないと忘れられない。
「ハルってバカそうに見えて実は頭いいとか…ズルい。
なんでなんでもできんのよ!」
「それは褒めてくれてるのかな?」
「ウザい!」
ハルと一緒にいたい。
話せば話すほど、この気持ちは膨らむ。
こういう時間だってね、私にとったら宝物なんだよ。
ハルにとってはなんでもない会話が私には他に変えようのない大切なものなの。