おばあちゃんが死んだ日
そして現在、祖母がまたも危険な状態だという知らせを受け、病院へ向かった。
ICUに祖母はおり、たくさんの機械、点滴で祖母は生かされていた。
「おばあちゃん?」
話しかけると祖母は私に気付き、目をこちらに向ける。
頭部を自力で動かすことができず、目だけをこちらに向けた状態だ。
「美月だよ。来たよ。わかる?」
「み……ほし……」
何かを必死で訴える祖母。
呼吸マスクをつけているため、何を言っているのかは聞き取りにくい。
しかし実習でそんな患者さんを沢山目にしてきた私は比較的祖母の言葉を聞き取ることができていた。
両親や従兄弟、他の親族は祖母の声を聞き取ることができず、私に通訳を求めた。