おばあちゃんが死んだ日

それからまた勉強漬けの日々。
が始まると思った。
火曜日、学校で勉強していると母から電話が来た。


「おばあちゃん、今日中だって」


その言葉の意味がわかってしまう。
学校の先生に事情を説明し、一度帰宅して祖母の病院へ向かう。
祖母の病室に入ると、沢山のすすり泣く声が聞こえた。
苦しそうな呼吸の音も聞こえる。
狭い個室に、何人もの人が集まっている。
その人達は私達家族を見るなり、道を作るように左右に別れた。


「おばあちゃん?」


この時も、大丈夫だろうと
思ってしまっていた。
< 16 / 27 >

この作品をシェア

pagetop