おばあちゃんが死んだ日
二カ月半の長い実習が終わった。
最後まで指導者とは仲良くなれなかった。
他の実習生は実習最終日に指導者とご飯を食べに行ったようで、少しだけ羨ましかった。


「……終わったんだな〜」


しかし気を抜くのはまだ早い。
ラスボスは来年の国家試験だ。
そのために今後は猛勉強しなくてはならない。

だが、私は本当にこの職業に就きたいのか、わからなくなっていた。
最後の実習はリハビリもうまくいかず、患者さんとの意思疎通もうまくいかず、指導者に怒られてばかりの毎日だった。
自分はこの職業に向いていないのではないかと、本気で投げ出したくなる日もあった。

< 5 / 27 >

この作品をシェア

pagetop