恋したら裏切りですか？〜甘い香りに誘われてⅢ

「どうせ都のことだから、慌てて走って
すっ転んでたんだろ。目に浮かぶよ」

クックと、まるで見たようなことを言って笑う。

「た、たしかに、転んだこともあるよ？
けど、そんな頻繁じゃないよ？」

ここは訂正しておかないと。

「ふーーん。で？また働きたくなった？」

「あー、広報室の仕事を、またしたいとかじゃないの。家事も、大切な仕事だと思ってる。思ってるんだけど…社会から取り残されてる感がするの」