恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
「酷いな〜、都さんも宮澤さんも。
僕…そんなに生意気でしたっけ?」


かなり前の方を、松田くんや美希子先輩と歩いてたはずの早川君が、すぐ目の前にいる。


「……わっ!ビックリした。いつの間に…」


本当…早川君は神出鬼没だ。


「この会場ね、けっこう声がよく通るんですよ」


ぐっと距離を詰めた早川君が、私の耳元で囁くように言う。



次の瞬間…



ふわり…と、葵さんの香りで包まれ、すっぽりと葵さんに抱きしめられる。





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