恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
チャッ…

「着いたぜ…」

ふわりと身体が浮き、地面にそっと降ろされる。


ふらっ…

久しぶりの地面に、足がふらつく。


ポスッ…

「おっ…と、危ねえなぁ…」

早川君の腕の中に、すっぼり覆われた。

「酔った?大丈夫か?」

ドキッ

いつもの意地悪な表情は消え、心配そうに私を見てる。

「ありがとう。大丈夫。
ほらっ、長い航海から帰っきた船乗りが
久しぶりに陸地に降りて、ふらついたみたいなもんだから」

「………」

…私、変なこと言った?
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