恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
ほどなくして、定食屋さんの前に着いた。

ガラッ!

「オヤジ、遅くなった」

「いらっしゃい!…おう。達也」

「出来てる?」

「おう。もう来る頃だと思ってた。
あと少しで焼きあがる」

カウンターの中にいた大将らしき人が、
早川君に話しかける。


「こんにちは〜」

私も挨拶する。

「こんにちは、いらっしゃい!
奥へどうぞ」

大将が、ニカッと笑う。

「そういうことか…昨日いきなり
『魚を二人前、取っておいて』て、達也が彼女に食べさせたかったんだな」





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