恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
「葵さん。お風呂の用意できてますよ?」

相変わらず、無言でニュース番組を見続ける葵さんに、控えめに声をかける。


あっ、こっち向いた。


ジーーッ

ん?何だろ…今度は、私をジッと見てる。

「ありがとう。都…先に入って」

「……はい」


バサバサ…

ランドリーボックスに脱いだ衣服を入れていく。


チャポン…


葵さん…疲れてるのかな。

心が安らぐよう、カモミールの香りがする入浴剤を入れた。



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