恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
*葵side*

マンションへの道を歩いていると、男と
話す都が見えた。

スラッと背が高い若い男。

その男とのやり取りが楽しいらしく、都が生き生きとしている。

声をかけるタイミングを、完全に外した俺は、建物の陰に身を隠し、男が去るのを待つ。

男が都を見る目が気になった。

あれは、好きな女を見る目だ。

「あの車って、修斗の店のだよな…」

さっきの男……

< 91 / 208 >

この作品をシェア

pagetop