恋したら裏切りですか?〜甘い香りに誘われてⅢ
「葵さん。営業企画部の人たち、苦手な食材とかあるかどうか…聞いておいてくださいね?」

黙り込んだ俺を気遣ってか、話題を変える都。

「どうだろ。いつも、何でも食べてるように見えるよ。でも、念のため聞いてみるよ。
都、気さくな人たちだから、そんなに
気を使わなくていいからね?」

そう。あいつら…都のことを見たいだけなんだ。

「ふふ…大丈夫。すごいご馳走なんて出来ないけど、出来る範囲で、おもてなししますね」

静かに微笑む都を見つめる。


やっぱり聞けない。
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