それが伝え方なのです
ニッコリと笑顔を向けるゆーみんは朝からバッチリメイクも髪もきまっていて女子力高いなって思う。
わたしなんて女子っぽいのリップしか持ってないのに。
「さーやんは?」
「まだ朝練だと思うよ?頑張るよねぇ」
だね、とわたしも笑顔で相づちを返す。
3年でもゆーみんとさーやんと同じクラスになれてそこも2年だったときと変わらない。
それも実感が湧かない原因の1つかな?でも一緒になれて嬉しかったなぁ。ゆーみんと手を取り合って喜んだもん。(さーやんはそれを見て呆れていた)
「でもさーやんにとっては3年が最後の大会だもんね。頑張る気持ちもわかるな」
「そぉ言えばやっちゃん中学のときは運動部だったんだっけ?」
「えへへ、うん」
テニス部だったんだよ、と言えばゆーみんは「意外だよねぇ」とニコニコと笑顔を浮かべる。
「やっちゃんどんくさそうなのに」
「うっ…」
ぐさり、ゆーみんの言葉が胸に刺さる。でも本当のことだから否定できないところが切ない。
この前もワックスかけたばかりの廊下で思いきり転んじゃったし。
「あたしは運動苦手だからそぉいうのわかんないや」
「あははは…」