それが伝え方なのです
寂しくて言葉が欲しいときは連絡をしてくれるし、声を聞きたいときは電話に応えてくれる。会いたいなって思ったときはできるだけ会えるように予定を調整してくれる。
ぬくもりが欲しいときはぎゅって抱きしめてくれるしわたしが甘えたいときにはわたしの好きなようにさせてくれる。甘やかしてくれる。
うん、全部全部静くんのおかげでわたしは静くんが大好きなまま静くんと一緒にいられるんだ。と1人納得してうんうんと頷く。
「(ってやっちゃんは言うけどそれを我慢とも思わずにただ信じて待ってるっていうのもすごいよねぇ)」
「(…なんか、弥生って子犬みたいよね。それで彼氏さんが飼い主)」
「(純粋に飼い主さんだけを好き好きぃーって見つめて素直に待てって言われたら待ってる感じー?)」
「(そ。で、飼い主も子犬弥生がかわいくて仕方なくてできたら際限なくすんごい甘やかすの)」
「(あはは、ちょーイメージ通りだぁ)」
「それでその飼い主、じゃなくて彼氏さんは今日来てるの?」
「え?うーん、どうかなぁ(飼い主…?)」
キョロキョロと辺りを見回してみるけど静くんっぽい人はいない。一応お祝いに行くねって連絡は来たけど、さすがに学校じゃなくて家かもだし。