それが伝え方なのです
もそもそと恥ずかしさが僅差で勝ってしまい真っ赤な顔でそれだけなんとか伝える。
うつむいたけどそれまで目が泳ぎっぱなしだったから怪しいことこの上なかったと思う。
なんでわたしってこういうのスマートにできないんだろう。意識しすぎて逆に違和感あったのは否めない。くすん。
なんだかじっとしていることが気まずくて手遊びしているとふわりと一瞬体が浮いて「ほへっ?!」と間抜けな声が出てしまった。
「しっ、しし静くん?!!」
「ん?」
ん?じゃなくてですね静くん!!
きゅう、と優しく後ろから抱きしめられてドキーンと体が固まった。
しおしおとおとなしく静くんの足の間で固まるもドキドキが消えるわけもなく、火照る顔で振り返って静くんを見上げるとちゅ、と鼻筋に唇が落とされた。
一瞬の間が空いたあとぶわわ、と更に顔に熱が集まったのを感じて静くんの目から逃げるように前に向き直るとクスクスと笑われて。