それが伝え方なのです
しーちゃんというのは水無瀬くんの彼女さんで、高1のときに知り合ったわたしの友達でもある。
わたしが言うのもなんだけどちょっとおっとりした子で、でもぶれない芯を持った強い女の子。クラスは離れてしまったけど今も連絡を取ってるしたまに遊びに行ったりもする。
水無瀬くんはしーちゃんにべた惚れでしーちゃんには頭が上がらないみたい。
「ふふ、水無瀬くんもしーちゃんもあいかわらずだね!今日はしーちゃんの誕生日プレゼント買いに来たんでしょ?」
ここら辺しーちゃんの好きな雑貨屋さんも結構あるし、と思い聞いてみると「まぁ、」とこぼした水無瀬くん。
やっぱり!水無瀬くん、本当にしーちゃんのことが好きなんだなぁ。
「それでどんなのにしたの?」
「あー、まだ買えてないんだよ。どれがいいか迷って」
真剣に悩む水無瀬くん。これだけ想われて、しーちゃんも幸せだろうなぁ。
「あ、そういえばこの近くにしーちゃんの好きな雑貨屋さんあるよ」
行く?と聞いてみると「行く」と即答した水無瀬くんに笑いつつ、2人でそこに向かった。