それが伝え方なのです



「そっか、そうだよね!」



わたしなんて2人と比べるまでもなく凡人だもん!美人なさーやんと天使なゆーみんの隣にいてもみんなの目に入るのは2人でわたしは景色の一部となんら変わんないよね。


そんなに気にすることないよね、というかわたしを見てるとか自意識過剰すぎてなんでそんなことを思ったのか…恥をかく前でよかったぁ。


そう考えると気持ちが軽くなって海で遊びたい欲求がむくむくと大きくなる。せっかくの海だもん!遊ばなきゃ損そん!!



「2人とも行こー!」



はしゃいで先に行くわたしにさーやんとゆーみんは笑顔を返してくれた。



「(やっちゃん鈍すぎて…あれ自分がかわいくて注目浴びてるって気づいてないよねぇ)」


「(彼氏さんいるから大丈夫だとは思うけど、あの子1人にするのは危険だわ。自覚ないだけに)」


「(危機察知能力低いどころか皆無だもんねぇ、やっちゃんは。自分に向けられる好意とかも鈍感だし。それだけ純粋ってことなんだけどぉ)」


「(その純粋さが今はひたすら恐ろしいわね。普段ですらちょっと危ういのにこんなところに1人放りだしたらあの子…)」


「(想像に容易いだけに口に出すのもはばかられるなぁ…)」


「(お嬢ちゃん飴あげるって言われてついて行ったらそのままパックリなんてことが普通にありそうよね)」


「(うーん、否定できなくて怖ぁい)」




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