親友 コトバは罪より重い
全校集会が終わった後、みんな教室に戻った。
その空気はピリピリしているわけじゃない。
冷や冷やしている。
私は尾崎さんの席に花を置いた。
すると加藤さんは自分の荷物を持って教室を飛び出した。
私たちのクラスは一階にあり窓から校門が見える。
加藤さんは帰ったのだ。もしかしたら次は自分の番とでも思ったのかもしれない。
加藤さんの行動はけして間違っていない。
自分の身を守りたいのは誰だって同じたから。
雪村先生は教室に入ってくるなり尾崎さんの葬儀、告別式に私たちが参列する事が決まったと話した。
クラスメートだから当たり前。
そんな事、誰だってわかるはずなのに不服そうな表情をしている人もいた。
どうして不服なの?そんなに尾崎さんが許せないの?
確かに沙耶はクラスの人気者だった。
彼女が亡くなった時はみんな涙を流していたのに今は違う。
この差は何?
人間には感情がある。
ロボットなんかじゃないのに、どうして?
このクラスは変わってしまった。
沙耶が殺された。
そう梶谷さんから告白されてから変わってしまったんだ。
そんな大事な事を雪村先生は気づいていないのか
それとも気づかないフリをしているのか。
この心境に気づけなく行動をしないところから見ると
先生と生徒の信頼関係はこのクラスには無い。