親友 コトバは罪より重い
最終章 日比野翔子へ 梶谷朱より

告白



もしもし、久しぶり、翔子。

私と会うためにわざわざ受験校を変更するなんて思わなかった。

そんなに私に会いたかったの?でも残念でした。

私は沙耶と約束した高校を受験するのをやめたの。

だって隣に沙耶がいない事を実感してしまうから。

現実逃避と思ってくれても構わない。

貴女に私の気持ちはわからないだろうし、わかってもらおうとも思わない。

とにかく私は犯人がいる憎き元クラスメートに会わないために全寮制のミッション系の高校を選んだの。


ねぇ翔子、どうしてそんなに真実を知りたいの?

正義のため?クラスメートのため?

真実を知ったところで貴女には関係ない事でしょう?

まぁいじめがあるクラスで卒業したくない気持ちはわからなくはないよ。

自分のクラスにはいじめがあった…なんて過去いらないものね。

みんな単純で体は中学生でも心は小学生のまま。

いじめが起きる事ぐらい予想は簡単。

私も馬鹿じゃないからね。

でもまさか加藤がいじめの標的になるとは思わなかった。

私はバスケ部なんて一言も言ってないのにね。

え、何で知っているかって?聞いたからよ。

誰からか知りたい?気がひけるけれど貴女なら教えても構わないかな。


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