完璧上司の秘密を知ってしまった件について

「…圭吾君、あの容姿でしょ？女の子から、かなりモテてね？私もその一人で…圭吾君は私なんて眼中になかったし、一応告白したんだけど、見事フラれてね」

なんて、クスクス笑いながら昔話を楽しむ美雨。それに対し、面白くないといった感じで、外に視線を向けてる秋夜。

「…傷心の私を、優しく宥めてくれたのが秋夜でね？…一緒にいるうちに、秋夜に好きだって言われて、あー、私には秋夜見たいな人が合ってるなあって思って付き合い始めたの」

そう言って微笑む美雨は、本当に綺麗で
、自分が男だったら、絶対彼女にしたいと思った凛。

（…ん？待てよ？…それじゃあ、私はただのとばっちり？）

「…お兄ちゃん」
「…んだよ？」

「…美雨さんは、お兄ちゃんの彼女になったんだよ？何を今更敵視してんのよ？」

「…凛まで、美雨みたいに傷つくとこなんて、見たくない」

「…フラれること前提なんだね」

そう言って溜息をつく凛。

「当たり前だろ？凛と美雨じゃ、雲泥の差」
「…ヒドイよ」

泣き真似する凛を美雨は頭をヨシヨシと撫でる。

「そうよ、秋夜ヒドイ。奇跡が起こるかもしれないじゃん」

（…美雨さん、貴女も何気にヒドイです。…グズ）