完璧上司の秘密を知ってしまった件について
「お兄ちゃん、朝も言ってたけど、なんで新を勧めるの?」

相変わらずうんざり顔で言う凛。

「新なら、安心してお前を任せられる。容姿だって申し分ないだろ?」

「だーかーらー!なんで新なの?新は、友達なの!彼氏とか無理!」

「…可哀想、新」
「なんだって?」

兄妹漫才を、面白そうに眺めてる美雨。秋夜が頼んでくれたミルクティーとガトーショコラに舌鼓を打ちながら。

「…新君だっけ?その子呼びなよ。お姉様が凛に合うか品定めしてあげる」

そう言ってニコッと笑っていう美雨。

「…美雨、お前はイケメンに目がないから見るな」

(おーおー、また始まったよ。ヤキモチ)

コーヒーを飲みながら、秋夜を見た。

「あら⁈そんなにイケメンなの?尚更見たいな」
「美雨!」

(…今度は恋人漫才か。面白いから、新呼ぼう)

意地悪心が働いて、凛は、新にLINEした。すると、すぐに来ると返信がきた。

(新も、暇なのね)

なんて思いながら、新が来るまで、上手いこと話を伸ばした凛であった。
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