StarDust(仮)
白薔薇とは屋上へと続く階段で別れた。
当然だ、あいつらにクラス特定されたくないし、俺はメガネを外してるだけだけどこいつらは変装してる。
居なくなったのを確認してから近くのトイレへと駆け込む。
理科室や家庭科室とか、普段あまり使わない教室ばかりだから人は居ないけど、念には念を入れて、だ。
不良校だけど授業は大半が受ける。
出なかったらついて行けなくなるし。
三人が変装を解いている間、俺はポケットに仕舞い込んでいた眼鏡をかけ直す。
そして三人に声をかけ、先に教室へと戻った。
入ると同時になるチャイム。
絡まれないから楽だが、ちょっと目立つから嫌だ。
一時間目サボっちまったし…
先生はまだ来ていないから教室内は騒がしい。
俺が席に座ると、三人も少し遅れて戻って来た。
「おーおー、大和。どこ行ってたんだよ?転校生と。」
大和に話しかけたのはいじめっ子の一人。
いっつも金魚のフンみたいにいじめっ子の一番偉そうな奴を追い掛け回してる奴。
「転校生が友人だったもんでつい話込んじまったんだよ。」
金魚のフンは疑ってるけど生憎嘘はついてないから目が泳いでたり瞳孔が変に開いてたりなんて言うのはない。
まぁ、大和は嘘つくのうまいから元々そんなこと無いけど。
「ふぅん?じゃあさ、深影ちゃん。お前は何してた訳?」
偉そうな奴がこっちに目を向けて来た。
そりゃ、怪しいよな。四人同時に一時間目でなかったんだから。
「…寝てただけだが、悪いか?」
「余裕だねぇーさっすが学年一位さん。」
勉強して積み重ねた結果なんだが…と言うか、この学校が馬鹿すぎるだけだと思うんだが。
489点で一位取れるとか、これじゃ、俺もう二位に下がるわ。
バカな行動しかしない苓だけど、勉強じゃ俺達の中で一番頭がいい。
ほんと、意外すぎるっての。