StarDust(仮)
俺と櫻井が同時に振り返ると、そこには信一が居た。
「あ、お兄ちゃん!」
櫻井は信一のことをそう呼ぶと信一に駆け寄った。
てか、まじかよ。信一もイケメンの方だとは思ったがまさかこんなに可愛い妹がいたとは…。
「茜、そいつは?」
「あ。あのね、襲われそうになった時に助けてくれたんだ。」
俺とはまだ気付いてないようだ。
教えてもいいけど…つまんないよな。でも櫻井がバラしそうだよな。
んじゃ、バラしてもいいか。
「どーも、総長さん。」
「……お前、シンか。」
「ああ。ま、別にお前らの族壊す訳じゃないから安心しろ。」
ただ同じ高校に居るからこれからよろしくって挨拶するだけだしな。
あいつらには…メールしとくか。
スマホをとり出して『先に白薔薇の倉庫行ってる』という要件だけ書いて送る。
「潰す?」
「茜は気にしなくてもいい。」
妹には優しいんだな。こいつ。
「ここで立ち話もあれだし中入るぞ。」
「はあ?なんでてめぇに言われなきゃならねぇんだよ。」
「別にいいだろ?パーカー返してもらわなきゃならないし。」
服着替えるんならいらないし、元々、ここに用があったしな。
「そういう意味じゃねぇよ。お前常識ねぇのか?」
「あ?……あー、ここお前の倉庫じゃないだろ。ってことか?」
俺がそう聞くと信一が頷く。
そういうことか。んー…あんまり考えてなかったな。
「はぁ……。まぁいい、入るぞ。」
信一のその言葉で俺達は中に入った。