StarDust(仮)
「さてと…これで役者は揃ったわけだ。今回俺達がここに来た理由を教えてやる。」
状況が理解出来ないのか困惑している多数の人間に話し掛ける。
「俺たちはStarDust。お前ら暴走族の中でも聞いた事あるだろ?」
と言うか、聞いたことがなかったらはなしが進まないから困る。
まぁ…大半は知っているようで反応してくれたから話を続けるとするか。
「別にここを潰しに来た訳じゃあ無い。だが、警告しに来た。」
俺が話を区切ると悠里が俺の裾を引っ張り交代の合図を出してくる。
俺がそれに頷くと次に悠里が口を開いた。
「僕達が悪い奴らを倒してるっていうのは知ってるよね?でもさ、君たち白薔薇はまだ罪を犯してはないんだよ。」
罪と言っても俺達が勝手に決めたものだからチームのメンバーしか知らないが。
ただ簡単に説明するとレイプだとか一人を大勢でボコるとか、薬をやってる奴だとかが対象になる。
「それに、同じ学校の好だし。罪を犯さなければこのまま放置しておくのも良いと思うんだー。」
悠里の次は苓のようだ。俺を使って報せを寄越してきた。
「と言っても、それはこれからも悪さをしなければって話。白薔薇さん達が罪を犯すっていうなら容赦なく叩き潰すつもり。
ただ、さ。クラスメートとかいるじゃん?あんまり戦いたくない訳よ。」
「…だから、警告だ。罪を犯すことは絶対にすんじゃねぇ。」
いつの間に変わったのか、大和が幹部たちを睨みながら言う。
話を聞くために口を噤んでいた白薔薇は、警告の内容に拍子抜けしたように息を吐き出す。
まぁ、それもそうだ。俺達がここまで真剣に言うもんだから警戒するのも当然。
「……それさえしなければ俺達はお前たちとギブアンドテイクな関係を過ごしたいと思ってる。こっちも人手不足でね、猫の手も借りたいぐらいなんだ。」
つまるところ、繁華街の見張りをやってはくれねぇか?つー事だ。大和が俺の言葉を分かりやすく簡単に言う。
「…見張り、な。
…………―――良いぜ。引き受けてやるよ。」
…ま、断ることは無いと踏んでいたが。良かった、ただ一言。それだけだな。