StarDust(仮)
「あの、この前のお礼としてクッキー作ってきたのでちょっとまってて貰えるかな?」
「…ん、わかった。」
俺が頷くと、茜は少し急いだ様子で一つの机にかかっている鞄をに手を入れ、クッキーが入っているであろう綺麗にラッピングされた袋を持ってきた。
「この前は、ありがとう!」
そう言って、ペコリとお辞儀をしながらクッキーを差し出してきた。
「いや、気にしないでいい。」
受け取ってその場で一つだけ取り出して食べる。
あ……
「うまい。」
チョコチップクッキーだったのだが、丁度良い甘さでココアの風味が口の中に広がる。
絶品だ。
「ほ、本当?」
良かった…と。笑みをこぼした時だった。
三人ほどの女子がこちらに嫌みったらしい笑みを浮かべながら、近寄って来たのだ。
「あっれぇ…櫻井、また別の男連れてんじゃん。前の男どうしたのぉ?」