足跡に惹かれて
こんな時間は、まだ除雪車が通っていない。

歩道は尚更。

「うー、めんどくさぁ。」

思わず声に出る。

雪を漕ぎながら歩くのは、なかなか体力がいる。

朝練に出る前に相当体力が消耗しそうだ。

「仕方ない...行くか…」

自分にそう言い聞かせるように声に出す。

少し大きな道に出ると、

「あ、足跡じゃん!ラッキー」

足跡があると、歩きやすい。

しかし、大きな足跡。

それに、歩幅も広い。

この歩幅に合わせると、かなり変な歩き方になる。

まあいっか、誰も見てないしね。

そう思って、少しぴょんぴょんしながら、大股でその足跡を追った。
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