私だけのナイトプリンス
「しまった」
仕事でミスをしてしまった。担当者の方に頼んでおいたつもりのプレゼンテーションの資料が連絡ミスで締め切りに間に合わない。
上司と向かい合い怒られている私。上司の迫力と申し訳なさで顔を上げることができない。
「ちょっと待って下さい。その仕事僕ができます。僕にさせて下さい」
今まで聞いたことのない気迫のこもった『彼』の声だった。彼のおかげでプレゼンテーションは問題なく終わらせることができた。彼が助けてくれた。
「ごめんね、ありがとう」
心から感謝した。心から謝った。私のせいで彼に仕事を増やしてしまったのだから。
「大丈夫」
そう言って彼は私に微笑んだ。彼はいつも私に優しい。彼はいつも私を守ってくれる。
あの日、ファーストフード店で告白の返事をしてから彼とたくさん話した。彼のことをたくさん見た。職場で淡々と仕事をこなすサイボーグのような『彼』。私が話しかけても、他の人が話しかけても目上の人以外対応を変えない『彼』。
私といる時だけ饒舌になる『彼』。私といる時だけサイボーグから人間に戻る『彼』。私にだけ作られていない笑顔を見せてくれる『彼』。
だから、さっき見せた微笑みは私しか知らない。
彼は私だけ守ってくれる、彼は私だけの素敵な素敵な王子様・・・。
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ロッカーの鍵を擬人化させました。
仕事でミスをしてしまった。担当者の方に頼んでおいたつもりのプレゼンテーションの資料が連絡ミスで締め切りに間に合わない。
上司と向かい合い怒られている私。上司の迫力と申し訳なさで顔を上げることができない。
「ちょっと待って下さい。その仕事僕ができます。僕にさせて下さい」
今まで聞いたことのない気迫のこもった『彼』の声だった。彼のおかげでプレゼンテーションは問題なく終わらせることができた。彼が助けてくれた。
「ごめんね、ありがとう」
心から感謝した。心から謝った。私のせいで彼に仕事を増やしてしまったのだから。
「大丈夫」
そう言って彼は私に微笑んだ。彼はいつも私に優しい。彼はいつも私を守ってくれる。
あの日、ファーストフード店で告白の返事をしてから彼とたくさん話した。彼のことをたくさん見た。職場で淡々と仕事をこなすサイボーグのような『彼』。私が話しかけても、他の人が話しかけても目上の人以外対応を変えない『彼』。
私といる時だけ饒舌になる『彼』。私といる時だけサイボーグから人間に戻る『彼』。私にだけ作られていない笑顔を見せてくれる『彼』。
だから、さっき見せた微笑みは私しか知らない。
彼は私だけ守ってくれる、彼は私だけの素敵な素敵な王子様・・・。
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ロッカーの鍵を擬人化させました。