善悪の境界線
……………こんなスケールの大きなことに巻き込まれる日がくるとは……。
「………そ、それで……悪魔と戦ってほしいというのは……?」
「ここからはわたしが説明するね。」
冬期がでてくる。
「わたしたちは、出来れば丸く収めたいの。天界をそのままに、悪魔を魔使に戻して、世界を平和にしたいの。魔使がいれば魔界の争いは止められるからね。今は魔使がいないから魔界は荒れ放題。そんなのいやでしょう?……そこで、わたしたちは、悪魔に条件を持ちかけたの。【両者ともども、人間を使い争いをして、勝った方の言いなりになる】と。」
…………………な、そんな、悪魔と天使の勝手な言い争いに、人間を巻き込んだわけ?………って、言いたいところだけど…。
「そうね。人間が事の発端なら、人間で解決するのが一番納得できるわ。」
…………………そして、どちらにつくかも人間しだい。どちらがより多くの人数を味方にできるかも鍵。
「………やっぱり、青藍ちゃんはすごいなぁー。くうのときはめっちゃおこってたよね。」
「それが普通でしょう。まぁ、わたしは神崎さんのほうが好きだけれど。」
…………なんか、恐縮です。
「でも、悪魔側を支持する人なんているの?支持できるなにか良いことなんてあるの?」
…………普通に考えて、悪魔側に味方する意味や利益、得を感じられない。絶対天使に味方した方が良い条件だわ。
「………それがね、ミソなのよ。」
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