善悪の境界線
「天に潜む我らを守りし者よ、姿を現せ…」
そう言いながら、私の左手の甲に、宝石を近づける夏期。すると、宝石が急に光りだした。
「………っ、な、なに…」
「青藍ちゃん、しっ。」
ビックリして声を出そうとしたけど、冬期に止められた。
「契約のもと、リアンが命じよう………出でよ、神崎青藍の守護神よ!!!」
夏期がそう叫んだ矢先、宝石がパンッと割れる音がした。
「……え、きゃああ!?」
私は目をとじ、顔に手を被おうと思ったけど、夏期に左手をとめられ、思わずそっちを振り向いた。
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